35歳からの中国語独学

独学で中国語をマスターするために試行錯誤しています。また中国や瀋陽にまつわる色々な事を書きます。

日本人の苦手な発音 その5鼻母音

 前々回に鼻母音の話をしましたが、今回はヘタクソなりに実際に発音し検証してみます。「n」と「ng」の発音の仕方については、「ちゃいご塾 発音編」*1というアプリの動画授業と「アタマで知り、カラダで覚える 中国語の発音」*2を併用すると分かりやすいです。

  

 

 
「ちゃいご塾 発音編」の動画授業は講師が中国人の方で、鼻母音の発音に関わらず口の形をどうすれば上手く発音ができるのかという説明がとても分かりやすいです。「アタマで知り、カラダで覚える 中国語の発音」は残念な事にこの記事を書いている時点で、Amazonに在庫がなくなぜかプレミア価格になっています。発音の教科書としてはかなり優れているので重版がまたれます。
 
 僕は立ち読みした程度で持っていないのですが、発音の教科書としては「中国語発音マスター」*3がなかなか良さそうでした。こちらも「アタマで知り、カラダで覚える 中国語の発音」同様1冊まるまる発音についての本でした。
 

 実際に読んでみる

 では実際に前回例に挙げた「新中国語 七十八課」の一説を読んでみます。
 
诗歌是一种常见的文学体裁。诗歌的内容和形式都是十分丰富和多样的*4
 
(shī gē shì yì zhǒng cháng jiàn de wén xúe tǐ cái 。  shī gē de nèi róng hé xíng shì dōu shì shí fēn fēng fù hé dūo yàng de 。)

 

 
 この文章は「十分丰富」の部分「分丰」の部分が「fēn」と「fēng」になっています。声調も二つとも第一声なので比べやすいです。
 

おかしな発音

次に前鼻音と後鼻音を入れ替えて発音してみるとどうなるのかやってみました。実際にやってみると慣れないせいで上手く朗読できませんでした。しかも何回もやり直すと変な癖がつきそうな気がしました。

 

日本語の「案内」と「案外」

最後によく教科書にも例のあがる、日本語の「案内」と「案外」の「ん」の発音です。この「案内」と「案外」の発音をピンインに置き換えてみると
 
案内 an nai
案外 ang gai
 
となります。この「案内」と「案外」の前鼻音と後鼻音を入れ替えてみるとどのように聞こえるのか検証してみました。

 
an nai  ang nai   ang gai  an gai
 
少し違和感があります。ただある程度会話の中でこの程度の発音の違いであれば問題なくコミュニケーションをとる事はできそうな気がします。
 
 教科書にも書かれていますが、鼻母音は日本人にとっては最後に悩まされる部分のようです。はじめのうちは集中して聞かなければ違いが分からない発音も多く、特に文章の流れの中では一瞬すぎてとても気を止めていられません。それだけに初学者の間に注意深く繰り返しトレーニングを積まずに悪い癖がついてしまうと、それを後から強制するのはとても難しい気がします。まだ癖のない初学の段階で繰り返し聞きながら、確認しながら実際に発音するという地道なトレーニングをする事が重要になりそうです。 

*1:

 

 

*2:

 

アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音

アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音

 

 

*3:

 

中国語発音マスター CD付き

中国語発音マスター CD付き

 

 

*4:

 

新中国語―《基礎漢語課本》日本語版 (5)

新中国語―《基礎漢語課本》日本語版 (5)

 
新中国語 5 (<カセット>)

新中国語 5 (<カセット>)

 

 

macのことえりで声調を打つ方法 「ā á ǎ à」「ǖ ǘ ǚ ǜ」

   

 「言語とテキスト」環境設定の使用する入力ソースに「U.S.Extended」を入りにする。キーボード入力を変換する項目で「U.S.Extended」が使えるようになるので、「U.S.Extended」に変更後下記で入力可能になります。
 
ā  option+A、A
á    option+E、A
ǎ    option+V、A
à    option+(ひらがなの「ろ」)、A
 
ǖ    option+A、V
ǘ    option+E、V
ǚ    option+V、V
ǜ option+(ひらがなの「ろ」)、V