35歳からの中国語独学

独学で中国語をマスターするために試行錯誤しています。また中国や瀋陽にまつわる色々な事を書きます。

日本人の苦手な中国語の発音 その1 鼻音

 中国語の発音で日本人が苦手とされているものは幾つかありますが、その中でも厄介なのが鼻音の“n”(前鼻音)と“ng”(奥鼻音)です。そしてこの発音を特に難しくしている最大の理由は、この二つを聴き分けるのが難しいという点です。

“in”と“ing”は特に聴き分けづらい

 分かっているようでいて、私はかなり曖昧にしか認識していないようです。なにげなく見たこちらのサイト(http://www.chinesemaster.net/pronunciation/intensive-course/nasal-n-ng.html)で“金鱼 jīn  yú”と“鲸鱼  jīng yú”を例に挙げて説明されているのを見ました。どちらも単語の声調は同じで、最初の一文字が“n”(前鼻音)か“ng”(奥鼻音)かの違いだけです。下記の二つのリンクで聴き比べてください。ページの下の方に1音節ごとの発音もあるのでそちらも聴いてください。

金鱼(http://cndic.naver.jp/cje/00400030426000/

鲸鱼(http://cndic.naver.jp/cje/00400031019000/

 

 現在の私は単語では完璧に聴き分けることができませんが、1音節で聴くと辛うじて聴き取る事ができるようです。またアプリ「ちゃいご塾 発音編」の発音表で“in”と“ing”の付く発音を聴き比べるとさっぱり分からなくなります。

 ただ全ての鼻母音を聴き分けるのが難しい訳ではありません。試しに対になる鼻母音を「ちゃいご塾 発音編」で聴き比べて下さい。音の違いが分かるものも沢山あります。

 中国人に聴き取りテストをしてみた

 「ちゃいご塾 発音編」の拼音表は全ての拼音を四声で読み上げてくれます。( 例えば“a”だと「 ā á ǎ à 」) 私はこのアプリを使って、聴き取りの難しい鼻母音のリスニングテストを知り合いの中国人の青年(安徽省出身)にして見ました。

 先ず初めに表を見せながらどの音を鳴らしているかわかる状態で“jin”と“jing”の音を聴き比べてもらいました。私にはハッキリと違いを認識できません。あやふやな感じでしか判断できないのですが、彼はハッキリと違う音だと言いました。ネイティブとの聴こえ方のギャップに道のりの遠さを感じました。

 ところが次に表を見せず“bin”という音だけ聴かせました。そして前鼻音か奥鼻音か尋ねました。すると彼は“bing”と答えました。もう一度尋ねても同じ答えです。私が表を見せて答えを教えると、照れ臭そうに1音節だけだと難しいと答えたのです。

 中国人でも中には聴き分けの難しい音はあるようです。だからと言って発音を曖昧にしていて良いわけではないはずです。

中国語の発音を良くするポイント 

 先ほど例にあげた“金鱼”や“鲸鱼”にこだわってばかりいては中々学習がはかどりません。中国人青年の例をみても分かるように、対になる鼻母音には違いがあるものから、中国人にも聴き分けるのが難しい音もあります。

 試しに文章を朗読する際に流れの中で前鼻音と奥鼻音の特長を使い分ける事に意識を向けて朗読をして見ました。単語だけを気にするのをやめたのです。私の場合は無意識に読むと奥鼻音を使ってしまうことが多いようで、前鼻音を注意しながら文章の朗読をして見ました。要するに前鼻音の発音終わりは詰まるように意識しました。すると以前よりもより中国語らしい朗読に聞こえるようになりました。

 中国語には日本人が苦手とされている発音がいくつかあります。先にあげた鼻母音の他には、有気音と無気音やそりじた音などがあります。しかしそれ以外の発音については少し練習すればそれ程難しいものはありません。逆に言うと朗読の練習をする際に苦手な部分をしっかりと意識して読むことで、より良い発音につながるのではないでしょうか。とにかく私はまだまだ発音練習が足りていないことを実感しました。「新中国語」をやっている間は発音を第一にやった方が良さそうです。

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