35歳からの中国語独学

独学で中国語をマスターするために試行錯誤しています。また中国や瀋陽にまつわる色々な事を書きます。

日本人の苦手な中国語の発音 その3 無気音と有気音 “ ji ”と“qi”

 私は初級学者なので日々発音に注意を向けなければいけません。日々学習が進むにつれ最初は良くわからなかった事が、後でそうなのかと分かることもあります。はじめの頃は何が分からないかが良くわからないのです。何がではなく全部わからないのですから。ところが色々なことを覚えていくと、あやふやにしていたところや覚えていないところが浮き彫りになってきます。自分が何を苦手にしているかという問題点がはっきりとしてくるのです。

 

“ ji ”と“qi”の発音の聴き分けができていない?

新中国語4の61課の本文にの録音を聞いていると、「チードン」と聴こえる単語がでてきました。本文の進出単語にそのような音があるのかと探していると、どうやら“激动(jī dòng)”であることがわかりました。“ ji ”と“qi”の発音の聴き分けができていないのです。

 

無気音と有気音

 中国語学習者にとっては基本的なことなのでっすが“ ji ”と“qi”は無気音と有気音で発音の教科書では対になる音として紹介されます。これは口の形や声の出し方は全く同じで構わないのですが、発音する声のみで発音されるのか、わずかに息の音を出した後に声を出すのかの違いだけです。

 

“ ji ”と“qi”は両方とも日本語で「チー」と読めば良い?

 私の使っている教科書で“ ji ”の発音の解説を見てみましょう。

 

「新中国語1」

舌面でとめ、破裂させない。清塞擦音である。舌面前部を硬口蓋につけ、舌尖を下歯の裏にあて、気流を舌面前部と硬口蓋の間から摩擦させて出す。声帯は振動しない。 

 

「Why?にこたえるはじめての中国語文法書」

「バッヂ」の「ヂ」.口を左右に十分引く

 

「アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音」

面倒だからといってけっして濁音で代用しないように。[ジー]は論外、[ヂー]もダメ(ちなみに,この2つの濁音は現代日本語では区別しませんが)。ほんとに日本語の[チー]でいいのです。ただし、音節の最初から最後まで口角をしっかり左右に強くひいて、すなわち“ i ”の発音をするときの構えをとった状態を継続するのをわすれないように。

 

 どうでしょうか。「新中国語1」の説明はあまりにも分かりづらいのですが、「Why?にこたえるはじめての中国語文法書」は少し簡単すぎます。もちろんこの本は文法が中心の本なので、発音の説明は十分でないのはしかたがありません。

 

 そして「アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音」ですが日本語の[チー]でいいとかいてあります。(先に言っておきますがこの本は発音の教科書としてかなり充実しており、1冊まるまる200ページが発音についての解説や練習課題です。うまく発音できないのは私の理解不足や練習不足です。)この本は私が発音に迷った時に見る教科書ですが、はじめこの[チー]でいいという部分が良くわからなかったのです。

 

 付属のCDで“ ji ”と“qi”を聴いてみると、何回聴いても[ジー]と[チー]にしか聴こえません。私は初めに読んだ時は、まあいいか聴こえる音を使えばと[ジー]と[チー]で発音をしていました。

 

なぜこのような聞き間違えをしたのでしょう?

 はじめに戻りますが、今回“激动(jī dòng)”の発音で気づいたことは、同じ“ ji ”の発音でも語の組み合わせで[ジー]と発音してもさほど気にならないしそう聴こえる事が多いのです。例えば、

北京(bei jing)、 见面( jian mian)、教室( jiao shi)など

このような場合の“ ji ”の発音は重母音となっている為、“ ji ”のみの音が聴き取りずらく、発音の際も[ジー]を使っても伝わらない事はありません。

 しかし今回の“激动(jī dòng)”では“ ji ”の音がわかりやすく、「アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音」で解説されている通りの音に聴こえるのです。この事でようやくこの本で解説されている説明を理解することができました。

 

この問題の重要な点

  たいていはジー]を使ってもさほど気にならないし、伝わるのでとりあえずはそれで良いのではと思うかもしれませんが、問題は自分が正確な発音を知らない事で聴き取りができないという点にあります。伝える事ができても聴き取ることができなければ、会話は成立しません。この一点だけでコミュニケーションが大きく阻害されるということはないかもしれませんが、いかに発音が大切であるかを実感することになりました。

 

 

Why?にこたえるはじめての中国語の文法書

Why?にこたえるはじめての中国語の文法書

 

 

アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音

アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音

 

 

 

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